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多発する異常気象

山本よしかず からのメッセージ

 

◆多発する異常気象◆

 

 広島県で局地的な豪雨による土砂災害により、多くの尊い人命が失われました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたします。

   また、捜索活動及び復旧作業をされている皆様のご苦労に敬意を称するとともに行方不明者が一日も早く発見されることをお祈りしています。

   さて、今回の被災地域では8月20日午前4時半までの3時間に、平年の8月1ヵ月分の雨量を上回る204ミリもの雨が降り、また、午前3時50分までの1時間に130ミリもの猛烈な雨量が観測されましたが、体感的には1時間に100ミリの雨量で、「滝のように降る雨で息苦しい圧迫感や恐怖を感じる」とされていますが、それを大きく上回る降雨量でした。

   また、住民から「テレビの音が雨音で聞こえなくなった」という証言が降雨量の凄さを伝えています。

   気象庁によると日本海に停滞する前線に南からの湿った空気が流れ込み、猛烈な雨を降らせたと説明されています。

   近年、異常な気象現象が多発し、局地的なゲリラ豪雨などが各地で発生していますが、6月には東京都下で道を覆いつくすほどの雹(ひょう)が降り、また、夏季の気温が40度を越えることも珍しくなくなりました。

   なお、今回の発令の遅れについて話題となり、広島市は住民に避難指示・勧告の発令の遅れを認めましたが、適切な発令がされても、豪雨と暗闇の中での避難は危険を伴い被害が拡大した恐れも考えられました。

   広島市に限らず、夜間や未明に発生した災害での避難の在り方は、重要な検討課題でもあり、また、土砂災害防止法に基づく危険箇所の調査の在り方についても検討が必要ではないでしょうか。

   このような異常気象は国内ばかりではなく、気象庁が発表している世界の異常気象によると、アメリカ・カルフォルニア州では、2013年の年間降水量が1895年以降、最も少なくなるなど、少雨の傾向が続いていて、飲料水や農業用水が不足しているもようです。

   また、北米大陸では、昨年から今年にかけた冬季には、強い寒波にたびたび襲われ、各地で極端な低温が記録されました。

   さらに、昨年9月には、インドネシア半島で記録的な降雨とタイでは洪水が発生して大きな被害を引き起こしました。

   今年もオーストラリアでは、過去35年で最も寒く、カンガルーが雪をかぶって震えている報道などもありました。

   それもこれも、地球温暖化により様々な気象変動が引き起こされていると言われています。

   また、暖かい水の塊が沿岸近くまで張り出す「暖水舌」現象によって、北海道東部ではサンマ漁が不漁となる代わりに、クロマグロが記録的な大漁になる珍事が起きました。

   この海域で「暖水舌」が発生するのは珍しく、これも地球温暖化で海水温が高くなっていることが要因と思われます。

   なお、化石燃料の使用や熱帯雨林の伐採などによる地球温暖化は、人類の生存に係わる重要な問題と言われていますが、それにも係わらず、最近はニュースとして取り上げられる頻度が減ったように感じています。

   地球温暖化は人類の最大の課題として再認識し、何とか解決の道筋を確かなものにしていただきたいと思います。

 
 
 

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