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保育所待機児童の解消を

◆保育所待機児童の解消を◆

 

 保育所に入所したくても入れず、定員に空きが出るのを待っている待機児童が横浜市ではゼロになったそうです。3年前には待機児童数が全国一多かった横浜市ですが、解消のための施策を次々と打ち出し、ついに保育所全入を実現しました。

 

   横浜市の待機児童は2010年4月時点で1552人いて、全国ワースト1位でした。待機児童の削減を公約に掲げて当選した林文子市長はまず、約72億円だった対策費を2年後には約157億円まで増やしました。その上で、企業が保育園を新設する際の補助金を引き上げるなどして企業が保育事業に参入しやすくしました。現在では、市内の認可保育所580か所のうち152か所が企業経営の保育所だそうです。

 

   さらに、市が独自の基準で認定する「横浜保育室」の増設、保護者の相談に乗る「保育コンシェルジュ(相談員)」の配置、幼稚園での預かり保育の定員拡充など、待機児童削減に向けての事業を積極的に行い、待機児童ゼロを実現しました。

 

   あえて横浜市の取り組みと成果を紹介した訳は、待機児童の削減、解消が千葉県の市町村にとっても共通の課題だからです。県が2012年4月現在で発表した統計では、市川市の296人を筆頭に船橋市183人、柏市133人など、計1352人の保育所に入りたくても入れない待機児童がいました。我が八街市でも38人の待機児童が報告されています。

 

   母親も職場に出かけなければならず、ほかに子どもの面倒を見てくれる家族がいない共稼ぎ世帯にとって、保育所は無くてはならない施設です。入所するのが難しいとなれば、共稼ぎ夫婦が子どもをつくるのを控えて、少子化に拍車をかけることにもなりかねません。ちなみに、全国の待機児童数は昨年4月の時点で約2万5000人もいるとされています。保育所への待機児童削減は、国策として取り組むべき問題なのです。

 

   安倍首相は2017年度までに待機児童ゼロを実現するために、「横浜方式」を全国に広げていく考えを示しました。あとは実際に事業を行う市町村の熱意です。明日を担う子供たちのために、積極的に待機児童の削減、解消を目指していただきたいと思います。

 
 
 
 
 
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