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学校からいじめ追放を

◆学校からいじめ追放を◆
 
 全国の小中高校などが2011年に把握したいじめ件数は70231件で、前年度より減少したものの、依然として深刻な状況が続いていることが文部科学省の調査で分かりました。子どもの心に深い傷を与える学校でのいじめを、なんとかして撲滅する方法はないでしょうか。
 
   滋賀県大津市で、市立中学の2年生男子生徒が同級生からのいじめを苦にして自殺したとされる事件を機に、学校でのいじめが改めて社会問題になっています。県内でも2000年に市原市立中学3年の女子生徒がいじめを苦にしたとして自殺する痛ましい事件が起きました。
 
   先の調査によりますと、県内で認知されたいじめの件数は7452件で、愛知県に次いで全国2番目の多さだったということです。さらに、児童生徒千人当たりの認知件数は11・4人で、全国平均の5件を上回って全国4番目にランクされるなど、たいへん残念な結果が報告されました。
 
   もちろん、県教育委員会を初めとする県内各地の教育委員会や学校の先生方はそれぞれ、いじめ撲滅へ全力を上げているとは思いますが、インターネットで特定の児童生徒を誹謗するネットいじめが登場するなど陰湿化の傾向をたどっており、文部科学省の調査結果を見る限り、対策に苦戦をしているようです。
 
   いじめには児童心理が複雑に介在し、ケースごとに事情が異なります。このため、一律に発生を未然防止するのは大変難しいと言われています。となれば、いじめがまだ初期の段階で止めさせるしかありません。学校の先生方には常に目を光らせ、いじめを芽のうちに摘み取ってしまうための一層の努力をぜひともお願いしたいと思います。
 
   アメリカではほとんどの州がいじめ対策法を持ち、学校だけではなく地域や家庭にもいじめに対する高い問題意識を持つことを求めているということです。私たちも対策を学校任せにせず、地域ぐるみいじめ撲滅に取り組もうではありませんか。
 
 
 
 
 
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