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高齢ドライバー

山本よしかず からのメッセージ

 高齢ドライバーによる交通事故が社会問題になっています。先月17日には宮城県で妻を病院に送り届けた80歳男性の運転する乗用車が病院の駐車場で暴走し車5台と衝突、さらに妻をはねるという事故がありました。ドライバーは「なにも覚えていない」と話しているそうです。昨年10月には横浜市で軽トラックが集団登校していた小学生の列に突っ込み、男児1人が死亡し、7人が重軽傷を負いました。87歳のドライバーは認知症の疑いがあったということです。県内でも昨年11月に栄町の県道で、70歳男性の乗用車が中央線をはみ出し、対向してきた車と衝突、男女4人が重軽傷を負いました。高齢者ドライバーが運転する車の高速道路逆走も相次いでいます。

 

 このほど、県が行ったインターネットアンケートによりますと、家族に75歳以上のドライバーがいる人の約半数が「事故を起こしそうになった」と回答しました。高齢の家族の運転に日ごろ、危険を感じている人も多く、「危険だが、移動手段がなくやむを得ない」「危険だけどやむを得ない」と答えた人が合わせて2割に達しました。高齢化が進んで、高齢ドライバーがますます増えてきます。これまで以上の対策が必要です。

 

 高齢になると、運動能力や判断能力など運転に欠かせない能力が徐々に衰えていきます。本人は自覚しないものの、認知症が進行している高齢ドライバーもいます。65歳以上の高齢ドライバーの6割以上に中程度の認知障害があるとの国立長寿医療研究センターが発表しました。また、75歳以上の認知機能検査が強化された今年3月から9月末までの半年間で、認知症の恐れがある「第1分類」と判定された人が3万170人に上ったそうです。

 

 警察庁などが進めている高齢ドライバー対策の一つとして、免許証の自主返納があります。自主返納した場合、身分証明書として使える「運転経歴証明書」を申請でき、商店などでの割引サービスやバスなどに割引料金で乗車できるなどの優遇を受けられます。これもあって、75歳以上のドライバーの免許証自主返納は今年1~9月に18万4897人に達し、年間で最多だった昨年の16万234人を既に超えています。

 

 免許証自主返納を進めるに、返納者に対する優遇措置の一層の充実が求められています。高齢ドライバーへのアンケートでは「車がないと買い物などが出来ない」と答えた人も多いといいます。乗用車に変わる交通機関の整備も必要です。

 

 八街市では、高齢者外出支援タクシーを導入し、運転免許証を持たない65歳以上の方が対象で、利用助成券は1か月あたり4枚の割合で最大48枚を配布し、1枚あたり500円が助成されます。運賃の範囲内であれば1回の乗車につき、1人2枚まで利用することが可能で、タクシー料金が1,000円までであれば無料で乗ることができます。また、免許証を自主返納した方も対象となりますので、お問合せしてみてください。なお、毎年、手続きを経ないと配布されませんのでご注意ください。

 

・・・「山本義一のメッセージ」バックナンバーはこちら・・・

 

八街市高齢者外出支援タクシー利用助成券

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