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放置空き家を増やさないために

山本よしかずからのメッセージ

 12月県議会が25日に開会しました。私、山本義一が副議長に選任されてから2度目の定例会議です。佐野彰議長を補佐して、円滑に議事が進行するよう努めたいと思います。


 さて、しばらく前から放置された空き家が問題になっています。国土交通省の調査によりますと、全国の空き家は、この20年で1.8倍に増え、820万戸に達しているそうです。放置された空き家の敷地には雑草が生え、景観を損なっているほか、倒壊や犯罪の場となる恐れがあり、往々にしてごみの捨て場所にもなっています。


 これほど空き家が増えた理由として、少子高齢化が挙げられます。一人暮らしのお年寄りが亡くなって、残された家に相続した肉親が住むことはなく、そのまま空き家になるケースが多いということです。国土交通省の空き家を取得した人への調査でも、半数以上が「相続して取得」と答えています。空き家にしておく理由については、「解体費用をかけたくないから」、「取り壊すと固定資産税が高くなるから」などの回答が目立っています。相続しても使い道がなく、費用が掛かるためにそのままにしている人が多いようですが、思わぬ出費に頭を抱えることもあります。


 国は平成26年11月に「空き家対策特別措置法」を制定しました。放置して倒壊、保安上の危険、衛生上有害、景観を損なう、放置が不適切のどれか一つに該当すると、「特定空き家」に指定されて行政指導の対象になり、罰金50万円が科せられることもあります。さらに、固定資産税が最大6倍になり、家を強制撤去されて、撤去費用が請求されることもあります。


 さて、それではどうしたら良いのでしょう。もちろん、定期的に見回って修繕を行うなどして、しっかりと管理するのに越したことがないのですが、空き家を必要としなければ、解体あるいは賃貸にするか、必要とする方に譲るほかありません。


 空き家の持ち主と必要とする人の仲介をする制度に空き家バンクがあります。空き家の所有者が空き家バンクに登録し、購入希望者を探すシステムです。自治体によって運営されていて、千葉県では29市町村にこの制度がありますが、知名度が低く、残念ながらなかなか普及しないのが難点です。八街市にもこの空き家バンク制度がありますが、利用者が減少したため、今は休止されています。


 やはり不動産会社に依頼して、買主を探すのが一番手っ取り早いようです。それも、複数の会社に見積もりを依頼し、信頼がおける不動産会社を探すのがいいでしょう。空き家を所有することになったら、速やかにその利用、あるいは処分の方法を考え、空き家のまま放置することは避けるように心がけましょう。


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