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異常気象と猛暑

◆異常気象と猛暑◆
 
 最近になってようやく一段落つきましたが、今夏の厳しい暑さはいったい、どういうことなのでしょうか。国内では最高気温が40度を超え、35度を上回る猛暑日が連日続きました。地球が狂ってきたのではと心配になります。
 
   猛暑よりも酷暑と呼んだほうがふさわしい今夏の暑さは、フィリピン近海の海水温度が高くなるラニーニャ現象も一因と言われています。東風で太平洋の表面の暖かい海水がフィリピン沖に吹き寄せられ、太平洋高気圧の勢力が一段と強まる現象です。
 
   ラニーニャ現象自体は特に珍しいものではないのですが、今年はその影響が特に強く、勢力が強い太平洋高気圧がどっかりと日本上空に居座りました。
 
 あまりの暑さに、1000年ぶりの猛暑と分析する人もいます。平安時代中期に真夏日が猛烈に暑かった時期があり、そこから約1000年にあたるところから、気象予報士の森田正光さんはここ3~4年の猛暑を「千年猛暑」と名づけました。
 
   国内観測史上最高の気温41・0度を記録した高知県四万十市では、日本一の暑さを体験してみたいという人々でにぎわったそうですが、日常生活でのこの猛暑は体にこたえました。ひところは「節電と健康のために、エアコンは控えめに」といわれてきましたが、炎暑の今年はとんと聞かなくなりました。エアコンのフル運転が許されるだけの電力が確保されたのが救いです。
 
   熱中症にかかった人も急増しました。熱中症には水分補給が欠かせないと言われますが、水をがぶ飲みすると、血中のナトリウムやカリウムなどの濃度が下がり、かえって悪影響を及ぼすことがあります。岩塩をなめながら水を飲んだり、ミネラルが含まれたスポーツドリンクや経口補水液の摂取がベターです。まだまだ、暑さが続きます。油断は禁物です。
 
   農作物への悪影響も心配です。水稲の害虫が発生しているとの警告もありました。強い日差しを浴び、高温にさらされた野菜や果樹の生育状況も気になります。豊かな実りの秋が迎えられればいいのですが…。 
 
 
 
 
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