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郷土愛

◆郷土愛◆
 
 群馬県は戦後だけで4人もの総理大臣を輩出しているのに、千葉県出身の総理大臣は1人もいないのはなぜかという問いかけに対して、いかにもと思わせるような珍回答があります。 
 
   千葉県は暖流に洗われる気候温暖の地で、昔から、海に出れば魚や貝がそれほど苦労しなくても手に入り、山に分け入れば、食用になる植物が自生している。そのために、生きていくのにそれほど必死にならなくても良かったのに対して、土地や気象条件が厳しい群馬県の人々は食べるために県外に出て懸命に働いてきた。県民に刷り込まれた立身出世への思い入れ度が違うのというのです。 
 
   なるほどと思わせるものの、よくよく考えると、経済など多様な分野で活躍してきた千葉県出身者が大勢いて、この土地・気象条件説は必ずしも的を射ているとは思えませんが、千葉県が豊かな土地と過ごしやすい気象に恵まれていることは確かです。群馬県のある農村では、昔から「娘を嫁にやるなら千葉県に」と言い継がれてきたそうです。豊かな農産物に恵まれる千葉県のイメージが強いのでしょう。 
 
   それでは住みたい県として、千葉県の人気はどれほどでしょうか。昨年7月に実施された地域ブランド調査(回答3万2124人)によりますと、住みたい都道府県で千葉県は11位にランキングされました。ちなみに1位は京都府、2位東京都、3位沖縄県、4位北海道、5位神奈川県と続きます。47都道府県中ということなので、千葉県の11位は悪くない順位です。しかも、古都や広々とした大地、列島最南端などの観光イメージが優先しがちなこの種のアンケートにあって、これは立派ともいえる数字です。土地や自然条件の優位性に加え、優れた交通の便なども住みたいと思わせた一因でしょう。 
 
   一方で同じ会社が行なったふるさとへの愛着、誇りを問う郷土愛ランキングでは、千葉県は下から5番目の42位でした。千葉県の住みやすさを評価している他県の人々が多いというのになんというギャップでしょう。ふるさとへの不満はいろいろあるのでしょうが、文化や社会インフラをさらに充実し、県民が心から誇れる千葉県をつくって行きたいと、政治家の一人として思いを新たにしました。
 
 
 
 
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