本文へ移動

ヘルプカード

山本よしかず からのメッセージ

 外見では分からない疾病や障がいを持つ人が利用する「ヘルプカード」を県が作成し、配布を始めました。外出先で体の変調をきたしたり、災害に遭遇したなどの際に、周囲の人に持病や障がいを知らせる役割を果たします。「ヘルプカード」の意義を理解し、持参している人への温かい配慮が必要です。

 

 「ヘルプカード」は縦5.4㌢、横8.5㌢で免許証とほぼ同じ大きさ。表には「ヘルプカード」の文字とともに、「あなたの支援が必要です」「千葉県」と記載されています。さらに、赤地に白十字とハートの模様のヘルプマーク、チーバくんの図柄も掲載されています。2つ折りで、中面には名前、住所、血液型、障がい名・病名、配慮や手助けをしてほしいことなどの記入欄があります。カバンなどに取り付けたり財布に入れたりして、外出時に持参します。市町村の障がい者担当課や県の健康福祉センターなどで希望者に配布されています。

 

 周囲の人に理解と協力を求めるカードとして、妊娠した女性が持つ「マタニティカード」がよく知られていますが、「ヘルプカード」は心臓病などの疾病や知的障がい、聴覚障がいなどの内部障がいを持つ人、義足、人工関節を使用している人など目に見えない障がいを持つ人のために考案されました。既に東京都や京都府など多くの自治体で導入されています。

 

 持病や内部障がいを持つ人は災害に遭遇し、避難が必要になった際に集団の中で孤立する危険があります。そのような時に「ヘルプカード」を示し、周囲の人々の支援を求めます。さらに、発作やパニックなどの緊急時や、日常生活で困った際にも手助けを求めるカードとして利用されます。

 

 外国から多くの人々が来日する東京オリンピック・パラリンピックを控えて、障がいを持つ人への温かい心遣いが一層、必要です。森田健作知事も記者会見で「カードは東京五輪・パラリンピックに向けた心のバリアフリーにも寄与する」と述べました。

 

 「ヘルプカード」を作成した県は、カードを身に付けた人を見かけた場合は電車・バス内で席を譲ったり、困っているようであれば声をかけるなどの行動を呼びかけています。障がいや病気を持たない私たちは、この「ヘルプカード」の趣旨をよく知り、身に付けている人を温かく見守りましょう。

 

・・・「山本義一のメッセージ」バックナンバーはこちら・・・

 

TOPへ戻る