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長寿

山本よしかず からのメッセージ

 厚生労働省が発表した2015年の市区町村別生命表によりますと、県内市町村で最も平均寿命が長いのは男女とも流山市で、男性は82・8歳、女性は87・7歳だったことが明らかになりました。我が八街市は振るわず、女性は県内最下位、男性は2番目に平均寿命が短いという残念な結果になりました。
 
 平均寿命が長い2位以下の市区町村は男子が千葉市美浜区、市川市、我孫子市、柏市など。女性は柏市、市川市、長柄町、我孫子市、習志野市などの順でした。一方、平均寿命が短かった2位以下は男性が八街市、山武市、市原市、匝瑳市など。女性は山武市、銚子市、富里市、一宮町などでした。八街市は男性が79・9歳、女性は85・7歳で、流山市とは男性で2・9歳、女性で2歳の開きがあります。都市部の平均寿命が長く、山間部や海沿いの市町村で短くなっていますが、なぜ、そのような傾向にあるのか、はっきりしたことは分かっていません。
 
 ちなみに、同年の都道府県別平均寿命ランキング1位は男性が滋賀県の81・78歳、女性が長野県の87・67歳。千葉県は男性が80・96歳で16位、女性は86・91歳で30位でした。
 
 長野県は男女とも長寿県として定評があり、なぜ長野県民が長生きするのかについて様々な研究・分析が行われています。「長野県は高い山々に囲まれて標高が高く、そこで生活している人々は陸上選手の高地トレーニングを毎日しているのと同じ」「長野県民の野菜摂取量は全国一で、寒暖差が大きい長野県で育つ野菜には抗酸化作用や免疫力を高める栄養素が多く含まれている」「発酵食品である味噌を多く摂取する」「ブドウなどの果物を皮ごと食べる」など、いろいろと言われています。
 
 長野県は昔から長寿県であったのでは無く、保存食に含まれる塩分の摂取過多で血圧が高くなり、脳卒中で死亡する人が大勢いました。昭和20年に長野県に赴任した若月俊一医師がこの状況を改善しようと予防医学の考えを広め、減塩運動が県民に広まりました。今でも自治会に食生活改善推進員や保健補導員などの委員会が設置され、積極的に健康増進運動に取り組まれています。また、長野県民の高齢者の就業率、ボランティア参加率、旅行や行楽に行く人の割合が全国有数で、生きがいを持つことが長生きに通じていると分析している医師もいます。
 
 元気で長生きするために大いに参考になります。毎日、高地トレーニングをするのは無理ですが、野菜を多く食べる、発酵食品を摂る、塩分摂取量に気を付けるなどならそれほど難しいことではなさそうです。私たちも食生活に気を付け、生きがいを持って長生きするよう心がけましょう。
 
 また、厚生労働省では、健康増進法に基づき、運動による健康寿命の促進事業や健康診査の受診率向上に向けた事業を通じて健康長寿社会の実現を目指しております。個人の健康状態は身近な方でもなかなか気付かない場合もありますので、市町村で行っている健康診査、または医療機関で行っている人間ドックなどを受診され、健康状態を知っておくことも重要だと思います。一人ひとりが、健康で長生きできるよう考えていきましょう。
 

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