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爪跡残した台風26号

山本よしかず からのメッセージ

 

◆爪跡残した台風26号◆

 

 台風26号の犠牲になった方々に哀悼の意を表します。また、けがをしたり、家屋などに損害を被った方々にお見舞いを申し上げます。

   

   猛烈な雨を降らせた台風26号は千葉県にも大きな被害をもたらしました。県は住宅の床上・床下浸水が合わせて3682棟に上ったと発表しました。茂原市では24時間で272ミリもの雨が降ったそうです。この豪雨で市内を流れる一宮川がはんらんし、市内の住宅などが大きな損害を被りました。そのほか、八千代市など多くの市町村でたくさんの住宅が床上下浸水の被害を出しています。

 

   千葉県が台風でこれだけの被害を受けたのは近年では無かったと記憶しています。今回の被災で茂原市に災害救助法が適用されましたが、県内での台風による災害救助法適用は17年ぶりとの事だそうです。私たちは台風の恐ろしさを再認識する必要がありそうです。

 

   県内市町村におきましては、約8万人に対し、避難勧告や指示が発令されましたが、実際に非難した方は1%にも満たない状況でありました。情報発信が防災行政無線、広報車、防災メール、テレビ、ラジオ等であり、対象となる住民に十分な伝達がなされたのか、思慮するところであります。そこで、住民の防災意識・危機感がどれほどのものなのか、県及び各市町村において検証が求められるものと考えています。

 

   わが国では昔から、地震と台風が天災の代表と決まっていて、千葉県にも大きな傷跡を残してきました。県内には中小河川が多く、がけ崩れの危険箇所もたくさんあります。阪神大震災や東日本大震災を機に地震に対する防災が叫ばれてきましたが、台風に対する備えももう一度見直さなければなりません。

 

   台風26号では大島の住民が大勢犠牲になりました。東京都から役場に送られた土砂災害警報情報が、担当者不在などで生かされなかったようです。千葉県をはじめ、県内各自治体はそれぞれ防災マニュアルを持ち、いざというときにはそれに従って行動するようになっています。防災マニュアルを生かすには情報収集や、担当職員の的確な判断が必要です。災害を想定した実践訓練を積み重ね、災害が予想される際には、住民への正確な情報伝達や指示が行えるようにすることが大切です。

 

   八街市の被害状況は、基幹産業の農業において、特産物である落花生・人参などの農作物が冠水により打撃的な被害を受け、被害総額は1億5千万円強になりました。また、生活道路の冠水をはじめ、車の水没、土手の崩壊、床下冠水など市全域において被害に見舞われました。気象庁によると、今後も台風が発生しやすい気象条件が続き、11月以降に台風が近づく可能性もあるといいます。引き続いて、台風に対する警戒を強める必要がありそうです。

 

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